NizのX87キーボードのキーの効きが悪くなった
おれはNizのX87というキーボードを仕事・プライベート(ゲームとか)兼用で使っている。
使い始めたのは2020年5月なので、もう4年近く使っていることになる。購入時にdrop(旧massdrop)でキーキャップも購入しており、見た目も気に入っていた。
ただ、先日から突然Dキーの効きが悪くなり、途方に暮れていた。
今は問題なく動作するようになったので経緯を残しておく。
解消に向けて
仮説1. キーボードが汚いから
キーボードを可能な限り分解して掃除をした。
そもそも購入してから一度も掃除しておらず、かなり汚い状態だった。(毎年掃除しろよという話だが…)
そのため、髪の毛かホコリがシリコンドームに挟まって静電容量の変化をうまく検知できていないのではないかと思っていた。
最終的にPCB以外の全てを清掃したので、乾燥含め結構な時間がかかったが特に変化なし。
ただ、なぜかPCBのネジがDキーの効きに影響していた。これは次の仮説で説明する。
メチャクチャ綺麗になったのでそれには満足した。アイキャッチ画像が綺麗になった後の写真です。
仮説2. ネジが悪さをこいている
仮説1で多少述べた通り、PCBとキーをはめている金属板のような一枚のパーツ(なんていうんだろ)のネジのうち、Dキーの近くにあるネジを緩めると多少効きが改善した。
ネジが静電容量に影響を及ぼしているのかなーと思っていたが、それだと流石に製品として成り立たない気がするので多分これも違うだろう。
少し調べると以下のブログがヒットした。
どうやら、シリコンドームの中にあるコニックリングが、ネジの締め具合によってずれるために効き具合が変化するらしいことが書いてある。
確かに効きはよくなったので半日ほど使っていたが、アクチュエーションポイントが他のキーと比較して少し深めなことが気になったのでここでは終えないことにした。
Nizはアクチュエーションポイントを三段階で決定できるので、一番浅く設定していれば特に問題なく使える状態ではあったのだが…。
仮説3. コニックリングの位置が悪い
コニックリングとはこれのこと。PFUのサイトから引用した。
PCBとラバードームの間にあり、これが押し込まれることで静電容量が変化するものだ。
写真を撮っていないし、今からまた分解するのもしんどいので分かりづらく申し訳ないが、Nizの場合はキーボードに対して1枚のラバードームがあり、それに対して全てのキーのコニックリングが載っている。
組み立てるときはそれの上からキーキャップをはめる板をネジ締めするので、かなり位置がずれやすい。そのためにこれが問題なのかと思っていた。
ただ、分解もしていないのに突然キーの効きが悪くなったことに加え、そもそもずれやすい仕組み上、仮にこれが問題だったとしても多くの人が困っている可能性がある。
それにもかかわらず、特にリファレンスもないのであまり期待はしていなかった。
ラバードームに対してかなりコニックリングを押し込んで「ある程度固定」された状態にしたまま再度組み上げたが、さらに効きが悪いキーが出てきてしまったので、これは間違いだったといえる。ふわっと置くほうがよさそうだ。
しかし、位置が悪ければ効きに影響するということはわかった。
仮説4. キャリブレーションの問題
いくつか調査を進める中で、おもむろにNizのキャリブレーションツールの存在を知った。
このブログがヒットしていたのだ。
https://www.iroido.com/nizatom-calibration
いくらなんでもこれは…と思っていたが、記事に記載のある通りキャリブレーションを行うと、問題なく治ってしまった。
分解や組み立てで貴重な日曜日の8割を使っていたので、こんな簡単な方法で治るなんてとあっけにとられてしまった。
よく考えれば仮説3に記載した通り、そもそもずれやすい仕組みである以上はキャリブレーションを行えないとどうしようもないような気もする。
おわりに
結果として仮説4の「キャリブレーションツール」を使用したところ治ってしまった。
よくよく調べていたらすぐに解決してたはずなので、先入観を排していればすぐに終わっていたことだったかもしれない…。悲しい~!!!!!
ただ、あまりやる気が起きないキーボードの掃除ができたので、その点はよかった。見た目も気に入っているし、押下圧も35gと非常に軽いのでストレスなくタイピングができて快適だしね。
効きが悪くなってどうしよ~と悩んでいる方がおれのブログを介してでも、偉大なる先人の記事にたどり着いてほしいと願います~。